一度は経験してみたいことのひとつ、ホエールウォッチングへ行ってきました。
日本でもクジラを見られるって知っていましたか?
実は、私は知らなかったのです。
5年前に初めて沖縄に旅行、その時に現地の観光案内パンフレットの中に「ホエールウォッチング」の文字を見つけ、沖縄でクジラが見られるって初めて知りました。
日本では北海道と高知、沖縄でホエールウォッチングができるよ。
時期や場所によってクジラの種類が変わるんだって。
この記事では、私が実際にホエールウォッチングへ行く前に不安に思っていたことが実際はどうだったか、と体験してきたことをお伝えします。
「ホエールウォッチングに行ってみたいな」って思っている人は参考にしてくださいね。
これからホェールウォッチングに行く人に伝えたいこと
参加前に抱いた5つの不安
私にとってホェールウォッチングに参加するのはこれが初めてのこと。
参加前はワクワク楽しみでしたが、不安な点が5つありました。
- 服装は?カッパは必要?
- 望遠鏡は必要?
- 酔い止めは必要?
- 船にトイレはある?
- 本当にクジラは見られるの?
海のない県で育ったから海や船の上のことは不安だらけ。
想像がつかないんだよね。
参加して分かった5つの不安の答え
前述した5つの不安に対する答え、実際に体験してきて分かったことです。
船の様子などは参加するツアーによって変わると思いますが、これからホエールウォッチングに参加する人は参考にしてくださいね。
①服装は?カッパは必要?
ツアー参加前の案内で持ち物に「防寒・防水の服装」と書いてあったので、もしかして水に濡れることも考えてカッパを着ていった方が良いのかな?と疑問がわきました。
ずばり、カッパを持っている人はカッパで良いでしょう。
というのは、水に濡れる心配より防寒面で、風を通さないカッパはベストな選択肢だと思います。
海の上なので晴れていても風が吹くと寒いです。
船の移動時もスピードがあって風が冷たいです。
水しぶきがかかることはまず無かったですが、風による寒さを防ぐ対策はしていった方が良いです。
ちなみに私は撥水加工のマウンテンパーカーを着ていきました。
船の上ではその上にライフジャケットを着けることになります。
濡れても良い恰好ということで、お客さんの中にはビーチサンダルを履いてきた人もいましたが、スタッフに「足元が塗れる心配はまず無いですよ」と言われ、スニーカーに履き替えてました。
ゆれる船の中を歩くので、歩きやすい靴が良いと思います。
②双眼鏡は必要?
このためにAmazonで買った双眼鏡は持って行ったけど、使わなかったです。
クジラは現れたかと思うと数秒で海の中に潜っていってしまうので、双眼鏡のピントを合わせている間に見逃してしまいそう。
双眼鏡を普段から使い慣れている人ならアップでクジラの様子を楽しめたのでしょうね。
一眼レフカメラも持って行ったけど、揺れる船上でカバンから取り出して、うっかり落としてしまったら…と思うと怖くて出せなかったです。
望遠レンズも持っていないし、その一瞬を逃さずにシャッターを押すなんて私にはできない。
船は常に揺れてるし、ピントがブレブレになりそう。
スマホのビデオで撮って、上手く画面の中に写っていたらラッキーぐらいな感じです。
カメラを持っていくのなら初めから望遠レンズを装着して首にかけておいた方が良いでしょう。
なんとかスマホでビデオ撮影をしたのですが、初めて「自撮り棒欲しい」と思いました。
後で撮った画像を見返すと、船上で撮った全ての画像に前に座っていた人の見事な禿頭が写り込んでました。
自分の目で見た自然なクジラの姿を記憶にしっかりととどめておくことにします。
と、いうわけで、自分で撮影できたクジラの写真はありません!
この後に登場するクジラの写真はすべてプロの方の写真をお借りしました。
実際に見たものとイメージの近いものを選んでみました。
③酔い止めは必要?
船はかなり揺れるので心配な人は飲んでおいた方が良いです。
受付でもドリンクタイプの酔い止めを売っていましたが、事前に買っておいた方が絶対安いと思います。
予約時の注意事項や乗船後の案内でも、船酔いに対するアナウンスが多くて、普段乗り物酔いしない私ですが、だんだん不安になってきて。
念のため持ってきたCBDグミを酔い止め代わりに食べておきました。
まぁ、その後のことを考えたら事前に防ぎたいですものね。
出港前には各々にエチケット袋が配られました。
参考までに、私が今回乗り合わせた20名ほど(全員大人)の方々の中には、明らかに船酔いされた方がひとりだけいらっしゃいました。
④船にトイレはある?
トイレは船の中にちゃんとありました。
飛行機のトイレのように狭い空間を想像していたのですが、広い個室のすみに小さめの洋式便器がちょこんとありました。
広いので揺れるたびに「おっとっと」っとよろけてスムーズには便座にたどり着けない。
壁に手すりなど捕まるところも無いし…。
歩きやすい靴は必須だなと実感しました。
※トイレの有無は船によると思うので、心配な人は事前に確認してください。
沖縄にはホエールウォッチングのツアー会社はいくつかあります。
多くの会社が揺れに強いと言われるカタマラン船(双胴船)を採用。
大きな船の方が揺れが少ないようですが、船の大きさはその時の参加人数によっても変わるようです。
参加人数が少ないとツアー自体がキャンセルになってしまうこともあるので、土・日など参加人数の多そうな日に予約をした方が良いのかも。
⑤本当にクジラは見られるの?
沖縄の海にクジラがやって来るのは12月下旬~4月初旬といわれています。
多くのホエールウォッチングツアーの案内で遭遇率98%と書かれていて、中には「遭遇しなかった場合ツアー代金返金」とまでうたっている会社もあります。
相当強気ですよね。
今回私が参加したツアーでも、出港後15分でクジラを見ることができました。
ただ、なんとなく期待していた”クジラが海面にジャンプして現れる”なんてダイナミックなものでは無かったです。
海面の波の中にクジラの背中が浮き出てくるのをじっと待つ…地味なアトラクションと言いますか…。
せっかちな人よりはのんびりを楽しめる人に向いたツアーだと思います。
運が良ければダイナミックなクジラの様子も見られるかもしれませんね。
ホェールウォッチング体験レポ
私がホエールウォッチングのツアーに参加したのは1月中旬。
1月の沖縄の気候は20度前後と春に近く、ひなたでは上着はいらないくらいです。
事前に旅行会社を通じて那覇市内ホテル送迎付きのツアーを予約していました。
那覇市三重城港から出港し、西へ40キロほどの慶良間諸島近辺でクジラを見るツアーです。
前日に送迎時間の電話連絡があり、当日はホテルの玄関まで迎えに来てもらいました。
送迎バスは三重城港にある待合室の横で停まり、待合室の中で受付をします。
受付では注意事項の書かれた書類を読んで、理解したら参加者全員がサインします。
パンフレットと絵葉書ももらえました。
絵葉書を見ながら、きっとこんな写真が撮れるんだろうなぁとかすかに期待していたのですが、後になってこの絵葉書の写真撮った人すごい!と思い知ることになりました。

時間になったら参加者を点呼し、船まで徒歩で移動し、順に乗船します。
船自体は定員60名って書いてあったけど、お客さんは20名ぐらい。

乗船した人から船に置いてあったライフジャケットを着用。
全員が1階の船室内の椅子に座った状態で注意事項などのアナウンスがありました。
「クジラが見えたらスタッフが案内します。
右側に見えたとして、全員が右側に寄ってしまうと船がひっくり返ってしまいます。
必ずスタッフの指示に従ってください。」と言われ少し不安に。
船の1階は窓があって風は入ってこないので、まだ寒くありません。
席に座った状態で予定通りの朝9時に港を出発。
けっこうなスピードで進んでいきます。
船の横を見るとすごい水しぶき!

出発してから15分程で「クジラがいました。前方に移動します」とアナウンスがありました。
船の前方デッキへ、乗っていた20人程が全員移動します。
船は一旦停まったのですが、海に浮いているだけでも揺れるので、体幹の無い私は立ち上がっただけでもめっちゃよろけます。
狭い通路を歩き、梯子のような階段を登って頭上の小さな天窓のようなところから前方デッキへ移動します。
注意しないと頭をうちそう。
普段船に乗り慣れていない私には遊園地のジェットコースターなみに怖いです。

デッキの上は壁がなく、身体を支えるものは手すりだけ。
手すりを持っていないと海に落ちてしまいそうで、ちょっとしたスリル。
空いている場所に座るように指示され、全員座りました。
間もなくスタッフの「右前方です。」と言う声。
見ると少し先の波の間に鯨の背中があらわれて「ぷわっ」と潮を吹きました。
もう一度言いますが、自分で撮影できたクジラの写真はありません!
この後に登場するクジラの写真はすべてプロの方の写真をお借りしました。
実際に見たものとイメージの近いものを選んでみました。
クジラってホントに潮吹くんだ〜

せびれだけが見えたり、潮吹きが見えたり。
尻尾が見えたり。
クジラがすぐそこで気持ちよさそうに泳いでいます。


あの、絵に描いたようなクジラの尻尾!

肉眼で確認できる近さにクジラがいる。
じわじわ〜っと嬉しさがこみ上げてきます。
そう言えば、事前の船内アナウンスで、「スタッフが目で見てクジラを探します」って言ってました。
私はてっきり魚群探知機のようなもので探すのだと思っていたのです。
スタッフの「前方です」って声の後にちゃんとクジラがあらわれるから、さすがに探し慣れているんだろうな。
船はそのまま30分くらいそのあたりで漂っていましたが、クジラが一向に姿を見せなくなったので私達を前のデッキに乗せたまま少し移動。
船が止まっている間は日が照っていて暑いくらいでしたが、移動中はさすがに風が冷たくて寒かったです。
次のスポットではクジラが親子でいるようで、大小のせびれが2つ並んで見えたり、ちびちゃんの尻尾がみえたり。
チビちゃんと言っても、2メートルくらいあるらしいです。
人より大きいんですね。
クジラは自分が生まれた海でしか出産しないと聞きました。
またいつかこの海に来たら、同じクジラに会えるのかもしれない。
水族館のようにクジラの全身を見ることはできないけど、広い海の上でゆらゆらゆられながらクジラの背中があらわれるのをぼんやり待っているのは楽しい時間でした。
クジラ親子が海の中を自由に泳ぎ回る様子を想像してみたり、自分が海を漂う感覚を空想してみたり…
この数年で親のお葬式を経験して、自分が死んだらお墓じゃなく樹木葬とか海洋散骨が良いな…と漠然と考えていたのですが、ゆられている間に「よし、海洋散骨にしてもらおう!」と決心しました。
それ、ホエールウォッチングに行って決めること?

クジラ親子がどこかへ行ってしまったようで姿が見えなくなり、ツアーは終わり。
来た時と同じように1階の席に全員が移動、着席してから船はまたスピードを上げて港へ戻りました。
元の港へ帰ってきたのは10時40分。
ツアー案内で所要時間は最大3時間としてあったけど、今回は1時間40分海の上にいました。
港に着き、船を降りて解散です。
私はホテルまでの送迎をお願いしてあったので、来た時と同じように他のお客さんと乗り合わせ、ツアー会社のバンで送ってもらいました。
ホエールウォッチングに参加してみて
ホエールウォッチングのツアーに初めて参加する前にはいろいろと不安でしたが、一度参加してみると不安もなくなりました。
今回は、「とにかくクジラを見なきゃ!」という思いが強くて写真やビデオを撮る余裕が無かったです。
次回また参加する機会があれば、望遠鏡もカメラも首からかけるなど事前準備をしっかりしていきたいです。
そうなんです。またホェールウォッチングに行きたいと思ってます!
いつか海面にジャンプするクジラをこの目で見たい!
何度か行けばそんなチャンスも来るんじゃないかと。(笑)
そして、自分で撮ったすっばらしいクジラの写真をこのブログでお見せできたら嬉しいです!