今回の旅行は、星野リゾートの運営する『界』で温泉とご馳走を満喫することが目的で、2か所の「界」で宿泊するプチ「界めぐり」です。
女性3人で2泊3日、1泊めは「界 由布院」、2泊めは「界 別府」に泊まってきました。
どうも。「界めぐり」が好きなA子です。
「界」はその土地ならではの滞在の仕方を提案しているし、スタッフの教育も行き届いていて、どこへ行っても満足できるから好きなの。
今回はホテル滞在を目的にする贅沢な旅行だったよ。
いつか時間と資金に余裕ができたら、もう一度こんな旅行を楽しみたいな。
この記事は、普段はホテル選びはコスパ重視の筆者(とらこ)が、「界めぐり」が趣味の友人A子に誘われた大分県温泉旅行の2泊目、「界 別府」に女性3人で一泊した宿泊記です。
1泊目の「界 由布院」の宿泊記はこちらから読めます。
これから別府でホテルを探す人の参考になれば嬉しいです。
界 別府の基本情報
「界」は星野リゾートグループが全国に展開する「心地よい和にこだわった上質な温泉旅館」ブランドです。
それぞれの地域の伝統文化を体験できる「ご当地楽」や、地域の名物食材を用いた会席料理でのもてなしが評判で、全国の「界めぐり」で温泉を楽しむファンも多いです。
界 別府は地獄の湯めぐりで有名な温泉地別府に2021年夏に開業、別府の温泉街をイメージした館内で湯治の歴史を味わえる温泉宿です。
界 別府 アクセス
〒874‐0920 大分県別府市北浜2-14-29
電車:JR別府駅より徒歩約10分
自動車:東九州自動車道 別府ICより約10分
私達は前日に宿泊した「界 湯布院」の最寄り駅JR由布院駅からバスで別府駅まで移動。
別府駅から「界 別府」までは駅からまっすぐ歩いて10分程で着きました。
帰りはホテルから徒歩3分くらいの別府北浜バス停から大分空港までの空港特急バスがでていました。
空港からバス乗り換えなしで来られるのは便が良いですね。
「界 別府」で過ごすことが目的なら、車がなくても訪れやすい場所にあります。
界 別府に泊まってきました
ここからは、私達が宿泊した当日の様子を交えながら「界 別府」の様子を紹介していきます。
チェックイン
3時ごろホテルに到着すると、門の外で待機していたスタッフの方々が出迎えてくれました。
その場で大きな荷物はスタッフが引き取り、部屋まで運んでくれます。
案内されて入った先は玄関と思いきや、エレベーターになっていて、1階分上がって「湯の広場」と呼ばれるフロアに到着。
目の前にガラス越しの海、手桶がきれいに積まれた手湯など、テンションの上がる景色が広がります。
別のエレベーターに乗り換えて直接お部屋に案内され、お部屋でのチェックイン手続きでした。
部屋の様子
今回泊まったのは3名定員の和室です。
部屋に入ってまず目を引いたのは、オーシャンビューの広い窓。
「界 別府」の建物は有名な建築家 隈研吾氏による設計・デザイン。
風景を切り取り絵画のように楽しむためのピクチャーウィンドウで、一日の中でも変化する風景を味わえます!
窓は一点の曇りもなく磨かれていて、純粋に気持ち良いです。
目の前に広がる海が嬉しいし、朝は窓から見える見事な朝焼けに感動しました。
別府という土地柄、地獄をイメージしているのか部屋の壁が柿渋色、個人的には夏はちょっと暑苦しいかな?って感じてしまいました。
室内は畳敷き、3人それぞれが好きなところで荷物を広げても気にならない広さで、コンセント口も部屋の中に複数ありました。
ベットスペースと、ソファのあるスペースの間に仕切りがあるわけでも無く、何となく分かれています。
ベットがあるのは一段高い板張りスペースで、前日泊まった「界 湯布院」と同じ造りです。
前日は慣れなくて2回ほどつまずきましたが、今回はつまずきませんでした。
玄関近くにオープンタイプのクローゼットがあり、クローゼット内に作務衣タイプの館内着が用意されています。
足袋タイプの靴下も入ってました。
洗面・シャワールームとトイレは別々です。
ソファは窓に面して置かれていて、目の前に広がる海を見ながら永遠にぼんやりできそう。
ソファの前のテーブルの上にはお茶菓子として置いてあった「別府銘菓ざぼん」、中身はざぼんの砂糖漬けで、旅行2日めのちょっと疲れてきた身体に沁みる甘さでした。
テレビ台の引き出しに陶製のカップ・グラスと粉末の蒸し生姜湯と椎茸茶、ドリップタイプのコーヒーのパックが収納されていました。
蒸し生姜湯は身体を温める成分「ショウガオール」が入っていて、就寝前に飲んで快適に眠りにつけるように、という心配りの飲み物なんだよ。
テレビ台の下の扉の中に小さな冷蔵庫があり、ポットに入ったお水(無料)と有料の美味しそうな飲み物が入ってます。
デスクの上には電気ケトルもありましたが、フロントの向かいにあるトラベルライブラリーでコーヒーやソフトドリンク類をセルフでもらえるので、出番はなかったです。
ロビー横にあるトラベルライブラリーは、旅に関する本が並べてあり、カフェのようにお茶を飲みながらくつろげるスペース。
コーヒーやお茶、冷たいドリンクも用意されています。
ウェルカムドリンクにスパークリングワインがあったの、うれしかったな♪
アメニティ
洗面スペースにはドライヤーとハンドソープ、タオル類などのアメニティ類が一揃い。
「界 別府」オリジナルの風呂敷もこちらに置いてあります。
コレクターもいる「界」の風呂敷。
各施設ごとに色が違うので、集めたくなっちゃうんですよね。
別府のものは落着いた青系、日本の伝統色っぽい色がとてもかわいいです。
風呂敷の中には歯ブラシ・麺棒・コットンヘアブラシのセット。
風呂敷は使い方の説明書が付いていて、施設内を移動する時の小さなバッグとして使えます。
部屋にもタオル類はありますが、大浴場にもバスタオル・フェイスタオルが置いてあり、温泉へ行く時は部屋からタオルを持っていかなくて大丈夫です。
大浴場には何回入ってもその度に乾いたタオルが使える!
大浴場のドライヤーはダイソン!
高級温泉宿の初心者はそんな事にも感動するよ。
温泉の大浴場には、シャンプー・コンディショナー・ボディソープの他、クレンジング、化粧水・乳液・ボディクリームまで揃っていました。
すべて「界」ブランドのもので、品質が良く使い心地も良かったです。
売店
「界 別府」の売店はフロントのそばにあります。
お土産にピッタリのお菓子や、伝統工芸品なんかもきれいにディスプレイされています。
客室のテーブルに置いてあった「別府銘菓ざぼん」もあったので、家族へのお土産に購入。
御朱印帳ならぬ「お湯印帳」もありました。
「界」の施設ごとにデザインが異なる「お湯印」を集めるのも界めぐりの楽しみのひとつ。
「お湯印帳」は売店でも売っているけど、入浴法をレクチャーしてくれる「温泉いろは」に参加すると無料でもらえるよ。
大浴場(温泉)
大浴場へは一度庭園に出て、お食事処の前を通って移動、女湯はエレベーターで1フロア分降りたところです。
こちらの温泉は海に近いため塩泉で、肌をしっとりさせる美肌の湯だそうです。
内湯に入ると別府の花々をモチーフにした「臼杵焼き」がはめ込まれた壁が目をひきます。
よく探すと花のモチーフの中にお地蔵さんが隠れていました。
細かなところまで地域の伝統文化を取り入れているのね。
お地蔵さんモチーフは見つけられると良いことがありそう♪
露天風呂は岩風呂で、ちょっとせまくて、5人も入ったら満員でしょうか。
岩と植物に囲まれ、天を仰ぐと大きな鉄骨が数本視界に入り、大きな温室の中に入っているような気分でした。
お風呂上りには冷たいご当地ドリンクとアイスキャンディのサービス♪、庭園のベンチで涼みながらいただけます。
界 別府で「ご当地楽」を楽しむ
界ではそれぞれの地域の伝統文化を体験できる「ご当地楽」に参加できます。
時間が決まっていたり、定員が限られている場合もあるので、チェックイン時に申し込むようにしているよ。
当日より前に予約が必要なご当地楽もあるので、公式サイトは要チェックです。
実験気分が楽しい温泉ミスト作り
「界 別府」で体験した「ご当地楽」は「温泉ミスト」作りです。
温泉のお湯とオイル、グリセリンなどを混ぜて作る温泉ミスト。
香り付けのアロマオイルはユズ、ラベンダー、ヒノキから好きな香りを選べました。
久しぶりの化学の実験みたいで楽しいです。
ラボと呼ばれる会場も、化学実験室のような凝った内装で、説明してくれたスタッフさんの白衣も気分を盛り上げてくれました。
出来上がった温泉ミストは肌にシュッとすると、お肌がしっとり。
「生の温泉水を使っているため2~3日で使い切ってください」とのことだったので、自宅に帰ってからも旅の余韻に浸りながらシュッシュして使い切りました。
地獄の夏祭り
私達が滞在した8月、「界 別府」ではロビーの「湯の広場」で、縁日に見立てたお祭りが開催されていました。
こちらは予約なしで誰でも参加可能。
お風呂から出てきたら、廊下に怪しいお面がディスプレイされていたり、ラボの壁の照明が変わっていたりと館内の雰囲気が様変わりしていてびっくり。
宿泊客の皆さんも大勢集まっていて、かつてのにぎやかな温泉街のようです。
縁日のように出店が並んでいて、型抜きや水風船、ピンホールなど懐かしい遊びを体験しました。
屋台の豚骨ラーメン、温泉の湯で作った茹で卵やくずアイスがサービスでいただけたのですが、夕食後の私の胃はすでに悲鳴をあげはじめていて…。
普段粗食に慣れている私の胃には2日続けてのご馳走は荷が重かったです。悲。
丈夫な胃が欲しい…
くずアイスは別腹でいけたけど。(食い意地!)
夜9時からは風呂桶を楽器に見立てた湯治ジャグバンドの披露がありました。
ジャグバンドはスタッフさんによる生演奏!
満面の笑顔とテンポの良い合いの手で、見ているこちらも気分が上がります。
それに、空間演出というのでしょうか。
会場の壁のガラス面に室内のランプの明かりが反射、外の夜景と相まってとても幻想的な空間になっていました。
界 別府の食事
夕食
「界 別府」の夕食は会席料理でした。
庭園から階段を降り1階にあるお食事処で、半個室に案内されましたが、けっこう広くて、奥の方に案内されるとひとりでは帰れなくなりそうです。
コースとは別に飲み物を注文できるので、この日は日本酒をオーダー。
メニューに書かれた順番にお料理を持ってきてくれます。
盛り付けや器が素敵で、テーブルに配される度に「うわー!」とか、「おー!」とかいちいち騒ぐ私達。
それでも、スタッフの方はお料理の説明も一品ずつ丁寧にしてくれるし、始終笑顔で接してくれ、やはり「ホスピタリティ」が素晴らしい!
食事の後半で出てきた台の物は「魚介と旬野菜の豊後鍋」。
テーブルの真ん中に置かれた鍋のだしの中に野菜、ホタテ、フグ(!)、伊勢エビ(‼)などの食材をスタッフの方が入れてくれます。
贅沢すぎる!
お鍋の締めは「カボス麵」で、緑の細めの麺をなべに投入。
ところが、お鍋に手をつけ始めた辺りから私の胃が「もう入りません!」と悲鳴を上げ始めました。
それまですべてのメニューを完食してきたのに、これ以上無理をすると同行者に迷惑をかけてしまいそう。
でも、デザートだけは絶対に食べたい!ので、カボス麺は味見だけにしました。
前日の「界 由布院」では完食できたけど、2日めはちょっとお残し。
食べられなかったことに悔いが残るよ。
朝食
朝食は和食。
「地獄蒸し」は1人ずつ、目の前で火をつけてくれます。
せいろから出てくる湯気が温泉街のイメージにピッタリ。
たれはすり鉢に入った胡麻を各自ですり、好みで加える芳醇な香りのごまだれで、久しぶりの「ゴマすり」が思いのほか楽しかったです。
ほんの少し自分で手を加えることで美味しさが際立つんですね。
連日のご馳走で胃が疲れてしまったみたいで、完食はできなかったの。
普段から量を食べられる方じゃないから、1日めの食事から自分でコントロールするべきだったかな。
私より若い同行者2人は最後まで食事を楽しんでましたが、50代の私には胃に負担が…。
こういう贅沢も、若いうちに楽しんでおいた方が思いっきり楽しめるものかもしれませんね。
界 別府 周辺の観光
「界 別府」は駅から徒歩10分という立地で、ホテル周辺には歩いて行ける範囲にショッピングセンターやコンビニがあり、お土産はショッピングセンター内でも買えました。
別府と言えば思い浮かぶ地獄めぐりなどの観光をしたい場合は、車が必要になりそうです。
車のない私達は、朝食後、ホテルから6分程歩いた所にある「竹瓦温泉」で砂風呂を体験。
人生初の砂風呂体験は、想像以上に砂が重く、熱かった!
身体が温まって、シャワーを浴びた後も汗がダラダラ…。
「竹瓦温泉」でもシャワーを浴びたのですが、ホテルに帰ってもう一度シャワーを浴びてクールダウン。
チェックアウト前で良かったです。
チェックアウト後はバス停近くのショッピングセンターのコインロッカーに荷物を預け、古い商店街や、きっと昔はにぎやかだったんだろうと思われる温泉街をブラブラ散策。
別府駅周辺は、昼間は営業していない店舗が多かったけど、夜になると活気があるのかなって雰囲気の街でした。
界 別府 宿泊記まとめ
今回は女性3人で星野リゾートの「界」で温泉と料理を堪能することが目的の2泊3日の温泉旅。
「界 由布院」の翌日は同じ大分県内の「界 別府」でもう一泊するという、「界めぐり」をしてきました。
どちらも素晴らしい体験をさせてもらったのですが、なにぶん庶民の私には贅沢が過ぎるというか、ご馳走に身体がついていけなくなるという予想外に残念な事態が起こりました。
それでも、旅行前に感じていた腰痛が、帰ってきてからは治まっていました!
温泉のおかげでしょうか?
それに、一度泊まってみたいと憧れていた星野リゾート「界」に2泊もできて満足です。
「界めぐり」という楽しみ方を知ったことで今後の旅行の選択肢が増えた気がします。